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赤ワインのテイスティングってどうやるの?正しい方法と注意点

Wine Tips

赤ワインのテイスティングってどうやるの?正しい方法と注意点

赤ワインのテイスティングってどうやるの?正しい方法と注意点

よくドラマや映画で、赤ワインを飲む時にワイングラスをクルクル回したり鼻を近づけて「いい香り~」とつぶやいたりするシーンを見たことありませんか? あの姿は決して見栄えを気にして、カッコつけているわけではありません! ワインを飲むまでの一連の流れをテイスティングといい、ワインの味を評価する行動なのです。 ワイン好きなら、テイスティングをしてから飲む人が多いのですが「実際にどうやってやるのか」「何を確認しているのか」など、ワイン初心者にはわかりませんよね。 そこで今回は、赤ワインの正しいテイスティング方法や確認項目などについて詳しくお伝えします。

そもそもテイスティングって何?

テイスティングとは、味の良さや悪さを確認することをいいます。 英語は「tasting」、フランス語は「degustation(degustation)」と表現され、日本では「テースティング」や「試飲」と呼ばれることもありますが、すべて意味は同じです。 基本的にワインやウイスキーなどのアルコール飲料で使う言葉ですが、他にもジュースやお茶、チョコレートなどの飲食物全般の味を確認する時に使います。

ワインテイスティングをする目的

ワインテイスティングは大きく分けて「テイスティング」と「ホストテイスティング」の2種類あります。 目的
  1. テイスティング ・ワインの品質を評価する ・テイスティング後にワインの感想をコメント
  2. ホストテイスティング ・注文したワインに劣化や腐敗がないか確認 ・品質に問題がある時は他のワインと交換
テイスティングする人は、赤ワインを飲む本人かワインソムリエのどちらかが行います。 レストランで注文する時、ソムリエが選んだおすすめの赤ワインだったとしても、必ずしも美味しいとは限りません。 自宅で飲む以外でワインの品質に問題がある時は、他のワインと交換できます。 美味しいワインと料理を楽しむためにも、テイスティングは欠かせないのです。

赤ワインのテイスティングで何を見るの?

赤ワインのテイスティングでチェックするポイントは、次の4つです。 チェック部分  チェックポイント ワインのラベル ラベルに記載された銘柄や年代を確認 ワインの外観  ワインの色や濁り、異物がないか確認 ワインの香り  ワインからコルク臭や腐敗した香りがないか確認 ワインの味   ワインが強い酸味や強い苦味がないか確認 自宅で赤ワインのテイスティングをする時は、ワインのラベルをチェックする必要はありません。 プレゼントされた赤ワインなら確認しておきたいポイントですが、お店で買ったワインなら自分でチェックしているのでわざわざテイスティングの手順に入れる必要はないでしょう。

赤ワインのテイスティング方法

ワインテイスティングをするために、わざわざ時間を作って講習を受ける必要はありません! 赤ワインは「楽しく美味しく飲む」のが基本なので、お金を払ってワインの基礎知識を知らなくても大丈夫です。 ワインテイストの基本の流れは、次の手順を参考にしてください。 1.ワインボトルの確認(自宅で買ったワインはこの手順不要) 2.グラスにワインを注ぐ 3.ワインの外観を見る 4.ワインの香りを嗅ぐ 5.ワインの味を確認 各項目を詳しくチェックしていきましょう。

テイスティング①ワインボトルを確認

レストランで注文した赤ワインが届いたら、まずはワインラベルをチェックしましょう。 チェックポイントは「銘柄」と「年代」です。 よく「年代の古い赤ワインほど深みがあって美味しい」といいますが、好みは個人差があるのでヴィンテージワインだから絶対に美味しいというわけではありません。 新しい年代の赤ワインでも「飲みやすい銘柄!」という場合もあります。 赤ワインを注文する時は、必ず自分の好みの味や風味をソムリエに伝えましょう。 そして、注文したワインを選んでくれたのか、ワインラベルを見て確認するのがポイントです。

テイスティング②ワインをグラスに注ぐ

ワインボトルを開封したら、グラスに少しだけワインを注ぎましょう。目安は、グラスの一番ふくらんでいる部分まで(約3分の1の量)です。 なぜグラスに少しの量しかワインを注がないのか? それは、さまざまな理由が関係しています。 ・赤ワインの色調がわかりやすい ・グラス3分の2に香りが溜まりよく漂う ・コルクなどのゴミなど異物を確認しやすい など ワインのマナーでは、レディーファーストが基本です。 ただし、ワインテイスティングは「男性のみ」という場合も! 基本的にテイスティングはワインの味わいを確認するので、女性も一緒にというケースが多いです。 レストランの多くはソムリエがグラスに赤ワインを注いでくれますが、男女ふたりきりで飲む時は、男性が女性に注ぐようにしましょう。

テイスティング③グラスの外から色味を確認

グラスにワインを注いだら、まずは外観をチェック! ・清澄度(ワインの透明度) ・輝き ・色調 ・粘性 チェック項目は上記4つがベースです。外観を確認することで、ワインの成熟度や熟成度がわかります。 確認する時は、次の方法を参考にしてください。 ・グラスをライトなどの光にかざして濁りをチェック ・グラスを軽く傾けて色調をチェック ・グラスを軽く回して内側に付着した液の落ち具合をチェック とはいえ、初めてワインテイスティングする人は「どの色味なら熟成が浅く」で「どうなるとまろやか」なのかなど判断が難しいでしょう。 たとえば、ワインの色が赤紫なら熟成が浅く、ワイングラスを軽く回した時に内側に付いたワインが涙のようにゆっくりと落ちる時はまろやかな証拠です。 初めからすべての状態を把握するのは大変なので、少しずつ覚えていきましょう。

テイスティング④ワインの香りを確認

ワインテイスティングといえば、グラスに鼻を近づけて香りを楽しむ行動。 ワインの香りを確認することで、次のような状態がわかります。 ・酸化の有無 ・劣化していないか ・香りの豊かさ など 香りは1回目にワインの状態を確認して、2回目に1回目でわからなかった奥深い香りを感じ取ります。 そのため、1回目に香りを嗅ぐ時はワイングラスを回しません。グラス内のワインが揺れないようにゆっくりと鼻の近くまで持ち上げて、1回で深くワインの香りを吸い込みます。 2回目はグラスをクルクルと回して、ワインを空気に触れさせて酸化させます。ワインに空気が入り込んだら鼻まで持ち上げて、ワインの香りを楽しみましょう。 この時、何度もワインの香りをテイスティングすると嗅覚が鈍くなってしまうので、お茶などの違う香りでリセットしてからもう一度挑戦してください。 ワインによって花や植物、柑橘類など、さまざまな香りがありますよ。

テイスティング⑤口に含んだワインの味確認

ワイン通の人がよく「ワインを舌で転がす」という言葉、ワインテイスティングでは欠かせない行動のひとつです。 舌の上で転がす、実際にやってみるとワインが口から溢れ出てしまい、上手にできない人は多いでしょう。 まず、口に含むワインはほんの少量で問題ありません。たくさん口に含んでしまうと、口からこぼれてしまうので要注意です。 口に含んだワインは、舌の上だけではなく側面や舌の奥など口腔内のすべてで味わうのがポイント! 味わいのテイスティングをすることで、次のポイントを確認できます。 ・ワインのまろやかさ ・酸味と甘みのバランス ・ワインの苦味(含まれるタンニン量) など ワインを口に含んだ時のアタック(第一印象)をチェックしてから、酸味や甘味、苦味などをチェックします。 この時、異常に酸味が強かったり苦味が強かったりするワインは、劣化や腐敗している可能性もあるので、異変を感じた時はオーダーしたソムリエに相談しましょう。

赤ワインのテイスティングの注意点

赤ワインをテイスティングする時は、いくつかの注意点があります。 知らないうちに間違ったマナーを覚えて、恥ずかしい思いをすることも…。 正しいワインテイスティングをするためにも、次の注意ポイントをチェックしておきましょう。

グラスを回しすぎないこと

ワインテイスティングをする時、グラスを回しすぎないように気をつけましょう。 でも、映画のワンシーンのようにカッコよくグラスをクルクル回したいですよね。 ワイングラスを回す動きを「スワリング」というのですが、回す回数は2~3回が目安です。 回しすぎるとワインの香りが薄まり、風味を感じ取ることができないので気をつけてくださいね。

自己都合によるワイン交換はNG

基本的にホストテイスティングしたワインが好みではない時は、交換できません。 交換できるのはテイスティングした時に「異常な香りがする」や「明らかに味がおかしい」と感じたケースのみです。 レストランでは、こちらが希望するワインの好みを伝えて、ソムリエがオーダーで受けたワインを選んでくれます。 好みじゃない風味や味のワインが選ばれたとしても、自己都合による交換は対応してもらえないので気をつけましょう。

表現する言葉はシンプルに!

ワインテイスティングで表現する感想は、できるだけ短い単語を使ってシンプルにしましょう。 たとえば、「美味しい」や「飲みやすい」といった表現はシンプルですが具体性がないのでどのような美味しさなのか伝わりません。 ワインテイスティングでは「シルクのような」や「濡れた犬のような」といった感想をいう人がいます。 でも赤ワインをあまり飲まない人にとって、イメージできないような感想をいわれてもピンと来ませんよね。 味や風味などの感想は「スッキリ爽やか」や「ほんのり感じる苦味が後味を引く」「バランスがいい」など、誰にもわかるような言葉で表現するのがポイントです。

本番前に練習しよう

赤ワインは種類によって色や香り、味わいがまったく違うので、ワインの個性を知るために3本以上飲み比べするのがおすすめです。

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