ヴィンテージワインとオールドヴィンテージワインの違いとは?楽しみ方をご紹介
「ヴィンテージ」
と聞いて何をイメージされますか?
古くて価値のあるもの。きっと多くの方がそう思われたことでしょう。
しかし、ワインの世界では、その言葉の持つ意味は一般的な解釈とは異なります。 ヴィンテージワインというカテゴリーはご存知かと思いますが、それは単に年代物の高級なワインを指すものではありません。
ではヴィンテージワインとは、どういったワインなのでしょうか?
その特徴と魅力について紐解いていくことにしましょう。
こんにちは。ステラのワインディレクター秋月です。
私はこれまで60以上のワイナリーと親交を深め、情熱とビジョンを持ったワイナリーのオーナーや醸造家、栽培家に出会ってきました。彼らの作る味わいは多彩で、実に個性豊かです。その魅力を日本の皆様にぜひ知っていただきたいと思います。
今回は、ヴィンテージワインの魅力についてお話しさせていただきます。
ヴィンテージワインについて
ヴィンテージワインとは?
本来「ヴィンテージ」とは、ブドウの収穫期という意味です。
日本ではヴィンテージワインを長期熟成された古いワインとの意味合いで使う場面も多いのですが、ヴィンテージワインとは、その年に収穫されたブドウで造られたワインを指します。例えばラベルに「2022」と記載されていれば、2022年に採れたブドウを使って仕込んだワインということになります。
ラベルは身分証明書
複数の年のブドウをブレンドして作られることが一般的なシャンパンは、「NV(ノンヴィンテージ)」と呼ばれ、使用したブドウの収穫年はラベルに表示されません。 対してブドウの収穫時期が限定されるヴィンテージワインは、ラベルにその収穫年が記されています。
このように、ラベルはそのワインを知る重要な手掛かりとなります。ワイン造りには各国や各地域が設けている厳格なルールがあり、例えばフランスでは、85%以上がその年に収穫されたブドウで造られたワインはヴィンテージの表記が可能です。ナパでは95%のブドウがその年に収穫された場合にのみ表記が可能です。ラベルに掲載されている果実の収穫年や品種、産地はそのルールに則ったワインであるという身分証明書とも言えますね。
[ヴィンテージワインのエチケット]
長期熟成のオールドヴィンテージワイン
先にお伝えしたように、ヴィンテージワインはその年に収穫されたブドウで造られたワインであり、古酒ではありません。古酒というのであれば、「オールドヴィンテージワイン」となります。
明確な定義はありませんが、オールドヴィンテージワインとは、一般的に収穫した年にボトル詰めをしてから10年~20年経過したものを意味します。
そもそもクオリティーが高いワインでなければ、長期間の熟成に耐えることはできません。市場に出ているオールドヴィンテージワインには、出来の良いブドウから造られた高品質のものが多く存在します。「ヴィンテージ」が古く価値のあるものと思われるようになったのはこうした背景もあるのでしょう。
オールドヴィンテージワインの味わい
熟成が進むにつれワインの色は黄色味が増していき、赤ワインは茶褐色に、白ワインはゴールドから琥珀色に変化していきます。ワインに含まれるフェノール類(ポリフェノールやタンニンなど)は熟成により化学変化が起き、まろやかな味わいになります。これは長い間交わりあうことで、互いが仲良くなり綺麗に丸くなるためです。香りも複雑さが増し、口に含んだときのテクスチャーも滑らかな余韻を感じるようになります。
基本的に赤ワインも白ワインも、長期熟成に耐えうる品質を兼ね備えたものでなければ素晴らしい「古酒」とはならず、上記のような味わいは実現できません。 特に白ワインについて言及すれば、品種は主にシャルドネ、そして樽熟成が施されているものが長期熟成に向いているとされています。ステンレスで熟成されているものは、造り手としてもフレッシュなワインを意図して造っているため、ポリフェノールやタンニンも少なく長期熟成には向いていない傾向があります。
古さと値段は比例する!?
ヴィンテージワインは、一般的に古くなればなるほど値段が上がります。
ワイナリーでは最適な環境でワインを維持保存するために、ケイブと呼ばれる洞窟のような空間でワインを保管していますが、その保管費用が毎年掛かります。 また古くなればなるほど、現存する本数に限りが出てくるため、価値が上がっていく傾向があります。
[ワインを保管しているケイブ]
蔵出し年代物ワインは特性上、通常ワインの正常品とは基準が異なります。ワイナリーのケイヴ(洞窟の様な所)にて自然の状態で保管されます。
湿度は70%~75%、温度は12℃~14℃。こうした理想的な自然環境で20年~30年、或いはそれ以上保管されることもあるため、ラベル(エチケット)や瓶の汚れは避けることができません。
ラベルにカビが付着したり、破れが生じたりするものもあり、ビンテージを読み取ることさえ難しくなる場合もあります。(瓶内にカビが生えることはありません)それが古い年代物ワインの魅力であり、特徴です。こうした古酒は、オーナーや醸造家が長い年月の熟成に耐えうると判断・選別し、保管した優秀なワインの証でもあります。
長熟目的のワインは時間とともに美味しくなる
どんなワインでも、熟成が進めば美味しくなるというわけではありません。
醸造家はワインを生産する際、どんな目的を持ったワインにするかといったポリシーに従って、商品の性格を決めていきます。
例えばボージョレー・ヌーボーは、一年以内の早飲み用に造られているワインです。またコンビニに並んでいるようなデイリーワインは数年内で消費することを目安に設定されています。
ワインは樽における酸化熟成、瓶内での還元熟成により、タンニンや酸、エタノール、フェノール類といった成分が化学変化を起こします。そして長い時間をかけて複雑化することで、香りや味わいに変化をもたらします。
熟成により美味しく発展するワインには、そうした経年変化を加味した長熟目的のポリシーがあります。そこに優秀な畑の果実、卓越したスキルを持つ醸造家の努力といった要素が加わって初めて、ワインは熟成への道を歩き出すことができるのです。
熟成期間に最適な保管がなされることが前提であることは言うまでもありませんが、古くなるほどに美味しくなるワインには、長熟に耐えうるだけのクオリティーが必要なのです。
どんなワインも退行期を迎えるものですが、優秀なワインは長い時間をかけて退行期へと向かいます。ゆっくりと熟成の道を上り、その頂点に達してからも長くクオリティを維持し、最後はピークから緩やかに下りて行きます。
ご参考までに、消費の目安をご案内します。
- 小売五千円以下の赤ワインは購入後、2、3年以内に。
- ロゼは少なくとも1年以内、早めに飲まれることをお勧めします。
- 白も1〜2年以内に。
澱の扱いは慎重に
ボトルの中で⾧く熟成されたワインには、酒石酸カリウム、タンニン、ポリフェノール類などが結合した「澱」が生じ、ボトルの口の付近や瓶内部に溜まっています。
この澱は、年代物のワインやヴィンテージから6年〜7年経過したフルボディタイプなど、ポリフェノール(抗酸化物質)含有率
の高いワインによく出る現象で、飲んでも無害です。しかし、舌触りが良くない上に味わいを損なうことにも繋がりますので、グラスに入らないよう慎重に扱いましょう。
飲む前の準備
静かにデキャンタ等に移し澱を沈めておきます。または飲む数時間前(状況によっては 1 日前に)にボトルを 立てて置き、瓶底の底上げした部分に澱を溜めておくようにします。溜まっている澱が浮かないよう、グラスへと静かに注いでお召し上がりください。
また年代物のワインをデキャンタージュする時と、その後グラスに注ぐ時は、ゆっくりと静かに行いましょう。⾧い間瓶内で眠っていたワインを2度に渡り多量の酸素に触れさせることは、急な劣化を招いてしまう可能性があるので十分にご注意ください。
保存方法
長期熟成用ワインが美味しく熟成するには、2つの条件を満たす必要があります。
- 果実(ブドウ)が熟成に耐えうる資質がある
- 保存する環境が適切である
どんなにポテンシャルの高いワインであっても、保存環境が適切でなければその潜在能力を十分に引き出すことはできません。 とくに日本の夏は暑さが厳しく、常温での部屋保存ではふた夏を超えるとワインはダメになってしまうでしょう。保存環境としては、
- 温度13℃~15℃、湿度60~70%
- 日光が当たらず、振動も少ない
- 周りに強い匂いを発する物が無く、匂い移りする心配がない。
という条件を満たす場所が適しています。その点では、小型でもよいのでワインセラーがあると安心ですね。ステラでも会員様限定ではありますがワインセラーを販売しています。価格は3万円程度から購入が可能です。
ヴィンテージワインの楽しみ方
当たり年のワインを飲んでみる
「当たり年」とは、葡萄を収穫した年の天候がワインにとって良かったということを指します。
ワインにとって理想の気候は、冬はしっかりと寒く、春はゆっくりと暖かくなっていき、夏は暑すぎずに秋まで晴天が続く天気です。
ブドウが育つ春から秋にかけては雨が少なめであることもポイントです。ブドウはあまり水をあげすぎると果実が水っぽくなってしまいます。乾燥している方が、ブドウは水を求めて地中深く根を張り、土壌から養分をしっかり吸収することで果実味が凝縮されていきます。このような環境で収穫された良質なブドウは、長期熟成のポテンシャルをもつワインとなります。
良質なブドウを使い、技術のあるワイナリーや醸造家が造ったワインの素晴らしい味わいをその他のヴィンテージと飲み比べてみるというのも楽しそうですよね。
ただし、「 当たり年=良いワイン」ということではなく、やはり一流の技術を持つワイナリーや醸造家が造ってこそ「大きな価値」となります。 逆に不作の年こそワイナリーや醸造家の力が試されます。果実の選別をより厳しくしたり、また果実の種類、ブレンド比率を変えるなど、むしろ魅力的なバランスのワインが誕生する事があります。
生まれ年や記念の年のワインをプレゼントする
ヨーロッパでは、子供が誕生した年のワインを成人のお祝いや結婚のお祝いにプレゼントをする事があります。
ステラの会員様でもお子様の誕生年である2000年のヴィンテージワインをご購入頂いた方がいらっしゃいました。約20年熟成されたワインですが、まだまだ果実味がしっかりありつつもまろやかな味わいでした。
お子様のご成長と同じ年月をかけて熟成されたワインをご家族で味わいながら、思い出話に花が咲く時間を楽しめるのではないでしょうか。
生まれ年の他、結婚された年や会社を立ち上げた年など、記念年のヴィンテージワインをプレゼントするのも素敵ですね。
[保存状態が良いため綺麗な色のヴィンテージ2000のワイン]
高品質のヴィンテージワインならワイナリー直接取引のステラが安心
信頼できるワイナリーとのお取引
特定のヴィンテージやオールドヴィンテージを楽しむには高品質であるからことが重要です。
ステラが取り扱っているワインは銘醸地で育つ上質な果実を使い、常に質を追求しているワイナリーや卓越した技術をもつ醸造家が造る一級品です。日本市場では出ていないワイナリーが中心ですが、現地では高い評価を受けています。
もちろんオールドヴィンテージの管理も徹底しています。 ステラで実施した試飲会でご提供した2000年ヴィンテージワインも、コルクの経年劣化による品質低下を防ぐため、リコルク(コルクの交換)がされていました。こうした徹底した品質管理をしている信頼できるワイナリーと直接取引をし輸入している希少なワインをお届け致します
ワイン評価誌90点以上を獲得した高品質なワインを厳選
ワインは以下のいずれかにおいて90点以上を獲得したワイン、または専任ソムリエが同等以上と判断したワインのみを取り扱っています。
- ロバート・パーカー(RP)
- ジェームズ・サックリング(JS)
- アントニオ・ガローニ(AG)
- ワイン・アドヴォケイト誌(WA)
- ワイン・エンスージアスト誌(WE)
- ワイン・スペクテイター誌(WS)
徹底した温度管理
ワインはとてもデリケートで、輸送中の温度管理や輸入後の保管環境などが、品質の維持に大きな影響を与えるため、どのような流通経路で販売に至ったかがとても重要です。 当社では、会員様のお手元にベストな状態でお品物をお届けできるよう、温度管理と取扱いの徹底に取り組み、高品質のワインをご提供しております。
ステラ専任ソムリエが現地のワイナリーと直接取引をかわし、経験値から得た選択眼で厳選したカリフォルニアの高品質で希少なワインを多数取り揃えております。この機会にぜひお試しください。
ステラの魅力 1
高得点の
ワイン
世界で最も影響力のあるワイン批評家、ロバート・パーカー氏。R.P85点以上が本当に良いワインとされており、それを獲得できるのは世界中のワインの中でほんの1%。
ステラはR.Pや著名な批評家などから90点以上の評価、またはステラ専任ソムリエが同等と評価し、国内で取り扱いのない逸品のみをお届けします。
※ R.P = パーカー・ポイント
ステラの魅力 2
ワインとの
一期一会
輸入は春と秋の2回。生産量が4千ケース以下の少量生産のワインのみを扱っています。限られた生産数ゆえ同じ銘柄をお届けすることは叶いません。素晴らしい“ワインとの一期一会”をお楽しみください。
ステラの魅力 3
現地に赴き
厳選
ステラ専任ソムリエが現地に赴き、「美味しい」と感じたワインだけを厳選。よいオーナーと、実力と名声を兼ね備えた醸造家・栽培家がいるワイナリーとのみ契約することで、高品質のワインをお届けしています。
特製の木箱に入れてお届け
ワインはTHE STELLAの刻印が入った木製の箱でお届けするので、ご自宅での保存や持ち運びに便利。大切な方へのギフトにもご利用いただけます。
ワインの詳しい情報も同梱
つくられた背景を知ってこそ、そのワインの味わいは何倍にも深みを増します。原産地やぶどうの品種、熟成方法、ワイナリーの哲学などをまとめた情報を同梱してお届けします。
クオリティの徹底管理
ステラでは、ワインの輸入から会員様のお手元に届くまで、常にベストな温度管理と取り扱いにこだわっています。
ワイナリー
ナパの優秀な
フォワーダー倉庫
リーファー便よる
輸送(空輸、船便)
ワイン専用倉庫にて保管
クール便
(5〜9月)
PLAN
Standard
毎月1~2本お届け
人気のカルトワインを生み出した名門ワイナリーが手がけるプレミアムワインを月1〜2本お届け
11,000 円 / 月(税込)
希望小売価格合計
1〜1.9万円相当
Premium
毎月1~2本お届け
ナパ・ソノマ高級ワイナリーがつくるカルトワインの最新リリースを中心に月1〜2本お届け
22,000 円 / 月(税込)
希望小売価格合計
2〜4万円相当
Diamond
毎月1~3本お届け
ステラ最上級プラン。カルトワインの中でも希少なバックビンテージや秘蔵ワインを中心に月1〜3本お届け
55,000 円 / 月(税込)
希望小売価格合計
5〜8万円相当
2名以上のダイヤモンド会員様からのご紹介、またはプレミアムプラン24ヶ月継続が条件となります。
ワインのクオリティを入会前に知りたい方へ
そんなご要望にお応えするため、クオリティをお試しいただける各プランのワインをご用意しました。ワインの一期一会を体験していただきたく、お届けするワインは通常プラン同様おまかせとなります。※ 本おためしは各プランお一人様1回のご利用に限らせていただきます。
Standard
おためし2本
22,000 円(税込)
Premium
おためし1本
22,000 円(税込)