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THE STELLA JOURNAL / ワインの基礎知識

ヴィンテージワインとオールドヴィンテージワインの違いとは?楽しみ方をご紹介

ヴィンテージワインとオールドヴィンテージワインの違いとは?楽しみ方をご紹介

「ヴィンテージ」 と聞いて何をイメージされますか?
古くて価値のあるもの。きっと多くの方がそう思われたことでしょう。

しかし、ワインの世界では、その言葉の持つ意味は一般的な解釈とは異なります。 ヴィンテージワインというカテゴリーはご存知かと思いますが、それは単に年代物の高級なワインを指すものではありません。

ではヴィンテージワインとは、どういったワインなのでしょうか?
その特徴と魅力について紐解いていくことにしましょう。

ヴィンテージワインについて

ヴィンテージワインとは?

本来「ヴィンテージ」とは、ブドウの収穫期という意味です。

日本ではヴィンテージワインを長期熟成された古いワインとの意味合いで使う場面も多いのですが、ヴィンテージワインとは、その年に収穫されたブドウで造られたワインを指します。例えばラベルに「2022」と記載されていれば、2022年に採れたブドウを使って仕込んだワインということになります。

ラベルは身分証明書

複数の年のブドウをブレンドして作られることが一般的なシャンパンは、「NV(ノンヴィンテージ)」と呼ばれ、使用したブドウの収穫年はラベルに表示されません。 対してブドウの収穫時期が限定されるヴィンテージワインは、ラベルにその収穫年が記されています。

このように、ラベルはそのワインを知る重要な手掛かりとなります。ワイン造りには各国や各地域が設けている厳格なルールがあり、例えばフランスでは、85%以上がその年に収穫されたブドウで造られたワインはヴィンテージの表記が可能です。ナパでは95%のブドウがその年に収穫された場合にのみ表記が可能です。ラベルに掲載されている果実の収穫年や品種、産地はそのルールに則ったワインであるという身分証明書とも言えますね。

ヴィンテージワインのエチケット

[ヴィンテージワインのエチケット]

長期熟成のオールドヴィンテージワイン

先にお伝えしたように、ヴィンテージワインはその年に収穫されたブドウで造られたワインであり、古酒ではありません。古酒というのであれば、「オールドヴィンテージワイン」となります。

明確な定義はありませんが、オールドヴィンテージワインとは、一般的に収穫した年にボトル詰めをしてから10年~20年経過したものを意味します。

そもそもクオリティーが高いワインでなければ、長期間の熟成に耐えることはできません。市場に出ているオールドヴィンテージワインには、出来の良いブドウから造られた高品質のものが多く存在します。「ヴィンテージ」が古く価値のあるものと思われるようになったのはこうした背景もあるのでしょう。

オールドヴィンテージワインの味わい

熟成が進むにつれワインの色は黄色味が増していき、赤ワインは茶褐色に、白ワインはゴールドから琥珀色に変化していきます。ワインに含まれるフェノール類(ポリフェノールやタンニンなど)は熟成により化学変化が起き、まろやかな味わいになります。これは長い間交わりあうことで、互いが仲良くなり綺麗に丸くなるためです。香りも複雑さが増し、口に含んだときのテクスチャーも滑らかな余韻を感じるようになります。

基本的に赤ワインも白ワインも、長期熟成に耐えうる品質を兼ね備えたものでなければ素晴らしい「古酒」とはならず、上記のような味わいは実現できません。 特に白ワインについて言及すれば、品種は主にシャルドネ、そして樽熟成が施されているものが長期熟成に向いているとされています。ステンレスで熟成されているものは、造り手としてもフレッシュなワインを意図して造っているため、ポリフェノールやタンニンも少なく長期熟成には向いていない傾向があります。

古さと値段は比例する!?

ヴィンテージワインは、一般的に古くなればなるほど値段が上がります。

ワイナリーでは最適な環境でワインを維持保存するために、ケイブと呼ばれる洞窟のような空間でワインを保管していますが、その保管費用が毎年掛かります。 また古くなればなるほど、現存する本数に限りが出てくるため、価値が上がっていく傾向があります。

ケイブ

[ワインを保管しているケイブ]

蔵出し年代物ワインは特性上、通常ワインの正常品とは基準が異なります。ワイナリーのケイヴ(洞窟の様な所)にて自然の状態で保管されます。
湿度は70%~75%、温度は12℃~14℃。こうした理想的な自然環境で20年~30年、或いはそれ以上保管されることもあるため、ラベル(エチケット)や瓶の汚れは避けることができません。
ラベルにカビが付着したり、破れが生じたりするものもあり、ビンテージを読み取ることさえ難しくなる場合もあります。(瓶内にカビが生えることはありません)それが古い年代物ワインの魅力であり、特徴です。こうした古酒は、オーナーや醸造家が長い年月の熟成に耐えうると判断・選別し、保管した優秀なワインの証でもあります。

長熟目的のワインは時間とともに美味しくなる

どんなワインでも、熟成が進めば美味しくなるというわけではありません。

醸造家はワインを生産する際、どんな目的を持ったワインにするかといったポリシーに従って、商品の性格を決めていきます。

例えばボージョレー・ヌーボーは、一年以内の早飲み用に造られているワインです。またコンビニに並んでいるようなデイリーワインは数年内で消費することを目安に設定されています。

ワインは樽における酸化熟成、瓶内での還元熟成により、タンニンや酸、エタノール、フェノール類といった成分が化学変化を起こします。そして長い時間をかけて複雑化することで、香りや味わいに変化をもたらします。

熟成により美味しく発展するワインには、そうした経年変化を加味した長熟目的のポリシーがあります。そこに優秀な畑の果実、卓越したスキルを持つ醸造家の努力といった要素が加わって初めて、ワインは熟成への道を歩き出すことができるのです。

熟成期間に最適な保管がなされることが前提であることは言うまでもありませんが、古くなるほどに美味しくなるワインには、長熟に耐えうるだけのクオリティーが必要なのです。

どんなワインも退行期を迎えるものですが、優秀なワインは長い時間をかけて退行期へと向かいます。ゆっくりと熟成の道を上り、その頂点に達してからも長くクオリティを維持し、最後はピークから緩やかに下りて行きます。

ご参考までに、消費の目安をご案内します。

  • 小売五千円以下の赤ワインは購入後、2、3年以内に。
  • ロゼは少なくとも1年以内、早めに飲まれることをお勧めします。
  • 白も1〜2年以内に。

澱の扱いは慎重に

ボトルの中で⾧く熟成されたワインには、酒石酸カリウム、タンニン、ポリフェノール類などが結合した「澱」が生じ、ボトルの口の付近や瓶内部に溜まっています。
この澱は、年代物のワインやヴィンテージから6年〜7年経過したフルボディタイプなど、ポリフェノール(抗酸化物質)含有率 の高いワインによく出る現象で、飲んでも無害です。しかし、舌触りが良くない上に味わいを損なうことにも繋がりますので、グラスに入らないよう慎重に扱いましょう。

ワインの澱

飲む前の準備

静かにデキャンタ等に移し澱を沈めておきます。または飲む数時間前(状況によっては 1 日前に)にボトルを 立てて置き、瓶底の底上げした部分に澱を溜めておくようにします。溜まっている澱が浮かないよう、グラスへと静かに注いでお召し上がりください。

また年代物のワインをデキャンタージュする時と、その後グラスに注ぐ時は、ゆっくりと静かに行いましょう。⾧い間瓶内で眠っていたワインを2度に渡り多量の酸素に触れさせることは、急な劣化を招いてしまう可能性があるので十分にご注意ください。

保存方法

長期熟成用ワインが美味しく熟成するには、2つの条件を満たす必要があります。

  • 果実(ブドウ)が熟成に耐えうる資質がある
  • 保存する環境が適切である

どんなにポテンシャルの高いワインであっても、保存環境が適切でなければその潜在能力を十分に引き出すことはできません。 とくに日本の夏は暑さが厳しく、常温での部屋保存ではふた夏を超えるとワインはダメになってしまうでしょう。保存環境としては、

  • 温度13℃~15℃、湿度60~70%
  • 日光が当たらず、振動も少ない
  • 周りに強い匂いを発する物が無く、匂い移りする心配がない。

という条件を満たす場所が適しています。その点では、小型でもよいのでワインセラーがあると安心ですね。ステラでも会員様限定ではありますがワインセラーを販売しています。価格は3万円程度から購入が可能です。

ワインセラー販売

詳しくはこちら詳しくはこちら

ヴィンテージワインの楽しみ方

当たり年のワインを飲んでみる

「当たり年」とは、葡萄を収穫した年の天候がワインにとって良かったということを指します。

ワインにとって理想の気候は、冬はしっかりと寒く、春はゆっくりと暖かくなっていき、夏は暑すぎずに秋まで晴天が続く天気です。

ブドウが育つ春から秋にかけては雨が少なめであることもポイントです。ブドウはあまり水をあげすぎると果実が水っぽくなってしまいます。乾燥している方が、ブドウは水を求めて地中深く根を張り、土壌から養分をしっかり吸収することで果実味が凝縮されていきます。このような環境で収穫された良質なブドウは、長期熟成のポテンシャルをもつワインとなります。

良質なブドウを使い、技術のあるワイナリーや醸造家が造ったワインの素晴らしい味わいをその他のヴィンテージと飲み比べてみるというのも楽しそうですよね。

ただし、「 当たり年=良いワイン」ということではなく、やはり一流の技術を持つワイナリーや醸造家が造ってこそ「大きな価値」となります。 逆に不作の年こそワイナリーや醸造家の力が試されます。果実の選別をより厳しくしたり、また果実の種類、ブレンド比率を変えるなど、むしろ魅力的なバランスのワインが誕生する事があります。

生まれ年や記念の年のワインをプレゼントする

ヨーロッパでは、子供が誕生した年のワインを成人のお祝いや結婚のお祝いにプレゼントをする事があります。

ステラの会員様でもお子様の誕生年である2000年のヴィンテージワインをご購入頂いた方がいらっしゃいました。約20年熟成されたワインですが、まだまだ果実味がしっかりありつつもまろやかな味わいでした。

お子様のご成長と同じ年月をかけて熟成されたワインをご家族で味わいながら、思い出話に花が咲く時間を楽しめるのではないでしょうか。

生まれ年の他、結婚された年や会社を立ち上げた年など、記念年のヴィンテージワインをプレゼントするのも素敵ですね。

2000スプリング・マウンテンのボトル
2000スプリング・マウンテン

[保存状態が良いため綺麗な色のヴィンテージ2000のワイン]

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