ナパから生まれるカルトワインとスター醸造家 

1987年の「パリスの審判」以降、カリフォルニアワインの品質の高さが世界中から注目される中、1990年代に「カルトワイン」がカリフォルニアで誕生します。

カルトワインの中でも、特にナパのカベルネ・ソーヴィニヨンは高品質で生産量が少ないゆえに希少価値が高く、非常に人気を博しました。

ナパ・ヴァレーの生産量

ナパ・ヴァレーでカルトワインが誕生した背景にカリフォルニア州全体のたった4%というブドウの収穫量の少なさがあります。ブドウ育成から収穫まで手作業で行われ、手間暇をかけて高品質なブドウが生産されています。

その中でも特に高品質なブドウを使うカルトワインの生産量は5,000ケース(12本/1ケース)以下のものばかり。殆んどが、現地の有名レストランやメーリングリストのお客様に消費されるため、アメリカ本国でも入手が困難なのです。

カルトワインで誕生するスター醸造家

醸造家 フィリップ・メルカ

カルトワインによってワイナリーだけでなく、醸造家も注目を浴びるようになりました。

カルトワイン全盛期であった90年代に、世界的なワイン評論家のロバート・パーカーが「ワインの女神」と称したヘレン・ターリーや「ワインのファーストレディー」と名付けたハイジ・バレットなどは、もはや伝説の醸造家となっています。

そして現在も「世界で最も影響力のあるワインコンサルタントの1人」であるフィリップ・メルカ、ロバート・パーカーで100点満点を20回獲得しているトーマス・R・ブラウン、ハーラン・エステートやスクリーミング・イーグルで醸造家を務めたアンディ・エリクソンなど、いずれもロバート・パーカーで100点満点を獲得していスター醸造家が、カリフォルニアで誕生しています。

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