~ワインの古酒の価値基準とは?~

これは実際にあった話ですが、ある日当社ワイン倉庫のご担当から「輸入したワインの瓶、ラベル等が汚れている」との連絡がありました。該当ワインの写真を見て判明したのですが、スタッグス・リープ地区の約30年物のボルドーブレンドワインで、貴重な高級ビンテージワインでした。いつも5年から10年の比較的若いワインばかりを取り扱っていると、年代ものの高級ワインのボトルの状態を知る経験がなく、不良品なのかの判断がつかないのでしょう。滅多に30年物ワインなど見ることがないですからね。

実際に倉庫から連絡が来たワイン(ロバート・シンスキー

年代物のワインの特徴

こうした特別蔵出し年代物ワインは特性上、通常ワインの正常品とは基準が異なります。ワイナリーのケイヴ(洞窟の様な所)にて自然の状態で保管されます。湿度は70%~75%、温度は12度~14度。こうした理想的な自然環境で20年~30年、或いはそれ以上保管された物は、ラベル(エチケット)や瓶の汚れは避けることが出来ません。ラベルにカビなどが付着したり破れが生じ、ビンテージを読み取ることさえ難しくなる場合もあります。(瓶内にカビが生えることはありません)それが古い年代物ワインの魅力であり、特徴でもあります。こうした古酒は、オーナーや醸造家が長い年月の熟成に耐えうると判断・選別し、保管した優秀なワインなのです。

贈り物としてご使用の場合は、上記注意点をよく説明されてから贈ると、受け取った方々はそのワインの歴史を含めて味わう事になり、きっと感動されることと思います。

言わずもがなですが、ステラでお届けする年代物のワインはワイナリーで大切に保管されたあと、日本への輸送後も専用のワイン倉庫で徹底した温度・湿度管理の下に保管されています。枯れたような外観は少し驚かれるかもしれませんが、上述の通り素晴らしい年代物ワインです。是非安心してお受け取りいただき、飲み頃のワインとしてお楽しみください。

ハサミ型コルクオープナー

20年を超えるとリコルクされている場合もありますが、オリジナルコルクのままの場合もありますので、抜栓時は十分ご注意下さい。ハサミ型(U字型)コルクオープナーで両脇にピンを差し込み、ゆっくり回しながら開けるとコルクもボロボロにならず済みます。(ただし、合成コルクには使用できません。)通常のスクリュータイプのソムリエナイフは使用されない方がいいでしょう。

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